水曜日, 10月 01, 2025

弱っても狡猾?

夜のお散歩、 あるドラッグストアに差し掛かる歩道を歩いていた。深夜ではなかったけど、日はどっぷり暮れていた。

ドラッグストア前の自転車置き場の自転車の側に、腰の曲がった痩せたおばあちゃんが1人。柵に身を預けつつ、私にむかっって、叫けんでこられた。(やっべえ、以前にもあったなあ、そんなことが。デジャブだ。その時も暗闇から声がした。その時はイオンの前だったが。)

「このへんにぃぃぃ…トイレが使える喫茶店は…ないのん?』

あっ、お手洗いですか?ここにお手洗いがあるから行ってこられては?

「ここのはあかんねん。2階やから、2階まで上がられへんねん。近くに喫茶店はないのん?』

この辺、あまり詳しくないのですが、向こうのスーパーのあたりまで行って頂かないと、喫茶店はないかなあ?この時間だからそこもしまってるかも、スーパーのイートインなら空いてそうですが。(そもそも、なんでこの時間に、ここにいてはるんよ?自転車で来たわけ?)

「近くにないんかあ。腰痛いねん、真っ直ぐやったら行けるけど、曲がられへんねん。」

ドラッグストアの中から、出てきた主婦のような方が自転車に乗ろうとしていたので、聞いてみる。

おばあちゃんが、お手洗いに行きたい言うてはるんですけど、…、と。

その方はドラッグストアのスタッフさんを呼んできてくれた。親切そうな女の子を。

で、その主婦のような方は、ごめんなぁ、私、行かなあかんねん、と自転車で去って行った。(そこまでしてくれたら、十分に親切だと思いますわ。)

おばあちゃん曰く「糖尿やから、お腹すくねん。水も飲まなあかんねん。ややこしい病気になってもて、腰も痛いねん。」と訴えられる。

(緊急でお手洗いに行きたいわけではなく?こんな夜更けに何か食べたい?)

あのぉ、お水とか食べるものはお持ちなんですか?(持っているらしい。)

で、ドラッグストアの女子と情報交換。近くにはコンビニあるけど、おばあちゃんの家の反対側やから、遠くなるって言われるしなあ。

では、次の信号を右に曲がったら、体育館あるし、そこのお手洗いに行きはったらわ。座るところもありますし、とお伝えする。

おばあちゃんは、親切なドラッグストアのスタッフ女子に向かって、

「アンタ、こんなとこにいて、レジ開けっ放しで大丈夫なんか?あかんのんちゃうのん?」と説教を始めだした。(もう1人の方が、レジはやってますんで大丈夫。貴女がややこしくて心配だから来てくれたのであって、おばあちゃんはお世話になっている、迷惑をかけている、立場、わかってますか?感謝した方がいいよ、と心の中では思うけど、何も言わない。)

「このまま真っ直ぐ帰るわ。」と。

自転車にまたがろうとされた。スタッフ女子と私と2人がかりで、自転車を抑え、自転車かごのファスナーを閉めてあげたら、手袋が要る!とおっしゃったので、再度、ファスナーを開けたけど、手袋が探し出せなかった。

「汚いもん触りたくないけど、なしでええわ。」と。(意味不明?)

おばあちゃんは、自動車が来ないタイミングで、道路に出て、ヨロヨロヨロヨロとしながら、自転車を漕ぎ出した。

スタッフ女子は、「こけはらへんかったら、ええけどねえ。ウチよりも○○ドラッグの方が近いと思うんだけど、時々来はりますわ。」と。(そうなんや、一見さんとは違うのか。)

で、私と連れは家路に着いたが、本当に体育館にはお手洗いがあるのか、使いやすいかを確認しようと思った。(また、同様の事例に遭遇しない保証はないし。)

その前に、手前に別のコンビニがあった。そこのお手洗いもチェックし、無糖炭酸を買う。

で、体育館に着いた。

まず、外から中を見てみた。

あらっ、あのおばあちゃんが、長椅子に座って、落ち着きはらって何かを食べていらした。

真っ直ぐ家に帰るんじゃなかったんかーい!道を曲がるのは嫌いとおっしゃってましたのに、角で曲がってはりますやん!もしや、かまって欲しかっただけ?

目があったら、やばいな。見つからんように腰を曲げて退却、退避。

良かったといえば、良かった。

遭遇した住民&ドラッグストアの女子の、民度、フレンドリーさ、優しさ、親切さ、愛想はOK、って感じ。

腰が痛い、杖をついている、階段登れない、だから、だけど前屈体制では楽だから、自転車(2輪のママチャリ)に乗るという高齢者は怖いわあ。

そもそも自転車は免許が要らないから、高齢になっても返納してもらうこともできないし。

せめて3輪車を選択して頂きたいのだが…。電動アシスト付きとか、シニアカーとか。

お値段の問題、置き場所の問題、色々あるわねえ。

明日は我が身かもしれないが。