金曜日, 9月 05, 2025

壺のような粟について

大麻由来成分のサプリで、酒屋&サプリ屋などなどのグローバル企業の会長宅がガサ入れされて、辞任した件で、思い出してしまった。ケシの件。

明治ぐらいからの 昔の蔵の中にあるもの、ケシじゃないけど。

蔵と聞くと、お宝を連想するかもしれないが、蔵って物置きだし、使わないものを入れておいて、開けずに放置、そのままにしているから、何が入ってるのかわからないし、時代が変われば、埃が堆積したゴミ入れにすぎない、というのが実態。

長持ちの中から出てくるのは、綿が腐りかけの湿った座布団だけだったり。

美しく並べてあったわけでもないけれど、大量の小さい木箱みたいなタバコ盆とかもあった。灰皿みたいなもん。

昔の人、昔の寄合は、地ベタリアン方式。畳の空間に座布団を並べて、座布団の間にタバコ盆(普通の喫煙用)を配置するのが、おもてなしであったらしい。

最初、タバコ盆なるものの中に大ぶりの湯呑みのような灰の入った火鉢があっただけなんだが、大量のそれらの塗りの剥げたような木箱を見た時、何するもんなん?もしかして、これでラリるような怪しい煙を吸ってたわけかなあ?と、チラっと思ったせいなのか?役所のホームページで戦前の主要な農作物はケシです(あんぱんにのってるケシの実ではないでしょけどね)、という記述を見たせいなのか?時系列にどっちが先なのかは記憶にないのだが、ケシに興味を持ってしまい、2冊ほど、阿片栽培とか阿片王と呼ばれた人物に関する書物を読んだ。

北摂、北河内、和歌山、日本の色々な場所で、白いポピーのお花が咲くタイプのケシが栽培されていたんだなあ。戦前はかなりガッツリ。東海道本線の車窓から白いお花畑が見える箇所もあったらしいが、それはヤバいので、鉄道から見えないところだけにしたらしい。まさしく白歴史。大阪府のケシの栽培面積はダントツで多かったみたいだ。

で、ケシから取れる汁を乾燥した生阿片から、アヘン(加工方法はわからないが、煙にしてラリる目的でずっと吸っていると廃人になるけど、モルヒネの濃度は薄めらしい)、モルヒネ(工業的に作られて医療用鎮痛用にも使われる高濃度)からヘロイン(化学的に作るけど医療目的じゃない麻薬)とリン酸コデイン(今でも市販薬に入っている咳止めの成分で麻薬ではないけれど、オーバードースして良いものではないでしょうね)が精製される。

だから、一つの植物からできた、お薬、ドラッグ、加工によって、成分によって、用途によって、有用だったり、廃人を作る、破壊的な悪だったりする。

医療用の薬を作るために、現在、ケシは日本で栽培されてなくても、何処かの国で栽培されたケシは使われていて、成分とかバルクみたいなものは輸入されているはず。

それだけじゃないと思うけれど、医療鎮痛目的で、戦争などで輸入ができなかったから、国産でケシを栽培することは必要だったんでしょうね。

戦前の第1回大阪府の実業功労者5名のうちの1人は、罌粟(ケシ)の増産と品種改良に寄与した人物。

ケシは、芥子とも書くけれど、罌粟と書いてあった。

ChatGPT先生によると、罌粟の罌は壺(ツボ)という意味らしい。粟はアワのような小粒のタネが壺の中に詰まっているから。中国語でも同様の文字を使うけれど、意味合いとしては、モルヒネ成分が取れるタイプのケシを指すので、医療用でも使われるけど、ヤバイ方のケシを意味する。丘に咲く風に揺れる鑑賞用、花壇用、の赤いヒナゲシの花ではない。

罌粟の壺の部分、花弁の下の茎に連なる部分の汁にモルヒネの成分があるようだ。その部分に傷を入れると樹液のような汁が出てきて、それを集める。手作業でやっていると効率が悪いので、うまいこと効率的に樹液のような汁成分を集める、らしい。

有用な薬用成分なのか、麻薬成分なのか、境目や、不純物のコンタミのない状態は、難しそうな気がする。安全、合法とされているものでも、濃度とか量の問題で、害もありそう。

お薬に頼らない生活、それが一番。

サプリもお薬も飲まないで健康体でいる。それが、お金もかからなくて一番理想的。