私はホラー映画が苦手だ。
身体の部分が裂けて、そこから何かが生まれる、そんな映像は、怖くて気持ち悪くてしかたがないのに見てしまった。2時間を超える上映時間。Netflixとかamazon primeなら、途中で視聴を放棄するに違いない。
だから、そういう意味では、劇場でお金を払って観る価値がある。最後まで鑑賞できて良かったかもしれない。
ホラー映画にリアリティーのあるなしを云々するのはどうかと思うけど、最初から80%ぐらいは、プロットがクローズな秘密だけど、最後の20%ぐらいは、どう考えてもバレるし、霊じゃないのだし、その外見で公衆の中を移動できるわけないじゃん、と、怖くもなんともなくなってきましたが。
女性に対するルッキズム、パーフェクトボディ、美貌、可愛らしさ、若さを求める、売り手&視聴者&世間だけでなく、女性本人の執着の末路みたいな世界観。
主演のデミ・ムーアもその若き分身を演じるマーガレット・クアリーも、ボディポジティブ。裸体をクローズアップでさらけだす勇気とか特殊メイクに対応する体力&忍耐力がすごい、と感じた映画。
今んとこありえないと思うけど、ありえないことをCGよりも、生身の人間の肉体&特殊メイクで表現してるところが凄い。
ips細胞?クローン技術?
最初の株からランナーが伸びて、先端が着地して、そこからコピーされたかのように株が増えていく苺のように、人間のクローンも生えてくるようになり、マザーがクローンに裏切られたり、吸い取られたり、なんてことが起こるのかも。
遠いか近いかわかんないけど、未来永劫にない話ではないかもしれない。
そっちの方が、ホラー、いやいや、テロ、かも。
個々人の、皆が持ちがちの、人より若くありたい欲のコントロールの方がチャレンジ、大事かもね。
程よい枯れ方、老いとの付き合い方、命の輝きというものや自己満足に、他者の絶賛を要求しない精神状態、それをキープしたいな、私は。