金曜日, 3月 15, 2024

臓器提供をする如くに…

 レンタカーを、北海道とか沖縄で借りて、かなりの距離を爆走したことはある。自分の車ではない車を運転するのは、新鮮で、案外好き。幸いなことに事故りもしなかった。(その時は若かったからかも。)九州北部で初レンタカー体験、初ガッツレンタカーに乗ってみた。

Webで申し込んだけれど、店舗にお電話でも良かったみたいだ。軽自動車ということだったけれど、スズキの車でよかった。私が通常乗っているハスラーに比べて、ウインカーの音がゆっくりで癒し系の音だった。カーブの直前でちゃんと減速させたり、急ハンドルを切らさないようにする、リズム一定、メトロノームのような心理的効果があるような気がした。ウインカーの音、カチカチの速度は、車の基本性能とかエアバッグが作動するか否かも大事だけれど、音の心の平静に及ぼす影響、案外大きそう。

福岡近郊パトロール、ゴミ捨て、に続き、熊本県菊陽町のTSMC(JASM)の周りもパトロールしてきた。途中、ハンズマン菊陽店の品揃え&規模が素晴らしかった。

レジのおばさんに聞いてみた。TSMC(ティーエスエムシー)って、どう行けばいいんですか?

おばさんは、TSMCを噛まずに言えない人だった。(YMCAは言い易いけど、TSMCは言いにくいよね。それはTSMCの歌がないからかしら?作れば!)

どう言ったらいいですかしらねえ、旧の道の方ですもんね、この道じゃなくて。

近くに何か目印がありますか?

あっ、トライアルあります。とのことだったけれど、ナビが古すぎて、そのトライアルも出てこないわ。

格安レンタカーだから?ナビも新しくなく、できたばっかりのTSMCがナビ上にあるわけではない。菊陽町に着いたら、すぐ場所がわかるんかな?矢印とか看板とかあるんだろうな?と思ったら、なかった。

ニュース映像でみた、豊肥本線原水(ハラミズ、九州にありがちな原をハルと読むハルミズではないのか)駅の前を通っても、半導体工場らしきものが見えない。小高いところにあるやつ?そこまで歩いて行けそうにないし、それではない?あれなの?(遠近感が曖昧に。)

とにかくもう少し走ると、イオンがあって、次の駅もあった。

案内所みたいなところで聞いてみたら、役場(何役場なん?)をスルーしていくとか、旧の道を行くとか、上の方に行くとか言われたから、山の上ですか?と聞いたら、そうではないと言われた。どこで右折、左折という的確なポイントの表現がない。役場は菊陽町の役場ではなくて、大津町の役場だしぃ。(菊陽町と言われているけれど、かなり大津町に近いポイントにあるのに全て菊陽町に税収は行っちゃうのかなあ?大津町がかわいそうじゃない?)

ちゃんと説明してくれないのに、頑張ってください!って言われちゃうし。うーん。

訳わかんないから、最終的にはスマホで確認。それが一番確実。実際に行ってみると、上の方に行くのは、立体交差の道を上がるってことだった。どちらかと言えば、高台にあった。やっぱり下から見て、それかな?と思ったものがTSMC(JASM)だった。

熊本の方は、よそ者に道を説明できない人が多いのかも。ずっと前もそんな経験があった。思考が閉鎖的というか、説明がローカルな日常から抜け出せないんだなあ。異邦人の視点がない。関西でもどこでもそうかなあ。

途中、関連のお仕事をしている人々が家路に向かう車列とすれ違った。(せやろ!福岡佐賀でもそうだが、工場関連の通勤は基本的に車だよね。)

熊本市内から遠くないポイントにあるから、電車通勤する方もいらっしゃるでしょうが、無人駅に降りる人たちの電車通勤風景のニュース映像が信じられなかったので、車とすれ違えてよかった。

原水駅からTSMCのFab23は遠くない?歩くの?もしそうなら、えぐくない?とは思った。工場の周りの駐車場がデカかった。駐車場の位置によるけど、自分の車から職場まで、徒歩でかなり時間がかかりそう。(地方の自動車通勤あるある。)

農地を半導体関連の工場や住宅や道路などに売られた方は、複雑な思いでしょうし、先祖代々の仏壇の位牌の前で涙される方もいらっしゃるでしょうが、まだ農地もたくさんあってよかった。

農地として、素晴らしいと感じた黒々としたsoil(土)。作物が良く育ちそうだ。

半導体工場に肥沃なsoilは不要なので、もし私が農家で、場所的に土地を売らざるを得ない立場なのであれば、交換条件を出すだろう。

半導体さんには、肥沃な表土は要りませんよね。いい土だから、ユンボで表面削って、トラックに積んで、福島の、肥沃な表土を捨てざるをえなかった除染済みの農地の上に持っていってくれませんかね、オタクの費用で、って。

土地は地下水があるから価値があると言われましてもねえ、土地の価値はそれだけじゃない。延々と人が作物を作ってきて、土壌を肥沃にしてきたという、長い長い営みの賜物であるので、半導体工場に使うには勿体無い土地であるという、謙虚な感謝の気持ちは、TSMC関連や不動産屋にはないんだろうなあ。

大きな装置のある工場で働くって、命がけだよ、きっと。命がちょっと削れる。

装置から発生する低周波の音に四六時中晒されると、なんか、心身にダメージがありそう、なんかそんな気がするんだけれど。外見が白いブラックボックスの中身は知らんけど。

私は黒い土で、お野菜などを生産する方が、長いスパンで尊いんじゃないか、と思っている。

TSMCが訳わからん汚染物質を排出しないことを節に願っている。