月曜日, 4月 01, 2019

月令(yueling)

ポスト平成が「令和(れいわ)reiwa」に決まった。

ガチで予想をしてなかったし、冗談で、気分で、画数が多すぎて、一般名詞に近いし、実現性はないけれど、非情なAI時代に突入しているし、音韻が同じのエイアイ(eiai)で愛とか情のある「永愛,eternal love」になるといいかな、と、諧謔的に思っていた。

令和。

政府の公式の解説では、初の万葉集からの由来とのことで、

天平二年正月十三日に、師(そち)の老(おきな)の宅(いへ)に萃(あつ)まりて、宴会を申(ひら)く。時に、初春(しよしゆん)の令月(れいげつ)にして、気淑(よ)く風和(やはら)ぎ、梅は鏡前(きやうぜん)の粉(こ)を披(ひら)き、蘭(らん)は珮後(はいご)の香(かう)を薫(かをら)す。加之(しかのみにあらず)、曙(あけぼの)の嶺に雲移り、松は羅(うすもの)を掛けて蓋(きにがさ)を傾け、夕の岫(くき)に霧結び、鳥はうすものに封(こ)めらえて林に迷(まと)ふ。庭には新蝶(しんてふ)舞ひ、空には故雁(こがん)帰る。ここに天を蓋(きにがさ)とし、地を座(しきゐ)とし、膝を促(ちかづ)け觴(かづき)を飛ばす。言(こと)を一室の裏(うら)に忘れ、衿(えり)を煙霞の外に開く。淡然(たんぜん)と自(みづか)ら放(ひしきまま)にし、快然と自(みづか)ら足る。若し翰苑(かんゑん)にあらずは、何を以(も)ちてか情(こころ)を述※1(の)べむ。詩に落梅の篇を紀(しる)す。古(いにしへ)と今(いま)とそれ何そ異(こと)ならむ。宜(よろ)しく園の梅を賦(ふ)して聊(いささ)かに短詠を成すべし。  

によるらしい。

初春に令月に和す。めでたい月に和す。

日本の書物の万葉集(歌集)からの由来と言っても、そもそも漢字の外形とその意味は中国由来。うん。

中国語でお嬢様は、令愛というらしいし。令が令嬢の令であることは同じであるようだ。

漢語的にも、良い意味でよかった。(というか、漢語的に意味が美しくない漢字の組み合わせが元号に選ばれるわけはない(はず)。

月令 yue4 li4ng
中日辞典によると、(旧暦で)ある月の気候と生物の周期的現象。のことであるようだ。

異常気象がNew Normalになる昨今、気象を月令になるように、ボーダレスで、地球環境に配慮改善すべきでしょうしね。

旧暦、太陰暦(农历)がメジャーな伝統的な日本の歳時と中国語圏との共存において、なかなか良い元号じゃないかと思う。

法令に従わない、やりたい放題?押し付けられ放題?の政治家や官僚や統計や品質管理のズルや人の倫に外れた行いを自慢するようなSNS投稿が横行する昨今、個人の圧力への忖度ではなくて、法令に和す、という意味で、万葉集と無関係に「令和」でいいんじゃね?とも思う。

「令和」は、様々な含意があり、日本人のプライドに配慮しつつ、世界の漢字圏と和していて、時代の問題を修正する願いもあって、シンプルでいて、なおかつ、企業名等にない、有識者さんの渾身のピンポイントなチョイスなのではないか?と思う。なんとなく。

なんだか、少しはほっとしました。