14年ぐらい前を最後に行かなくなった場所が完全に廃止されるし、形容しがたい事件もあり、諸々の鎮魂の気持ちと共に、先日、行ってみて、思い出したこと。
テーブルがロの字に並んでいて、T大学の先生が書いた本などを輪読しながら、先生がそれを解読し、Q&Aもするというようなゼミの形式の授業があった場所は、プレハブで、その入り口に車椅子でも使えるお手洗いがあった。(昔は、お手洗いがなかったような気がするし、あるとしてもオール和便じゃなかったっけ?当時から壊すことが決まっていたのに、お手洗いを改修しただなんて、ご苦労なこった、と思った。)
その時のトピックが何だったかは全く思い出せない(にもほどがある)のだけれど、本当に思い出せない。(はめられたような悔しさや、人間不信や、後悔や怒りがありすぎちゃって、それらを忘れたかったから、全てを忘れてしまったのだと思う。忘れることによって、全く関わらなくてよくなって、やっと、元気になれた気がする。)
あるトピックに関して、先生が、専門的な学術的な知識と(多分)実務能力のある国の官僚さん(上級職さん)がいて、その方が九州の大学にもポストを得て、東京ー九州を行ったり来たりして忙しいのに、そのトピックに関する学術雑誌に投稿を欠かさなかった。凄く熱心な人だったというような賞賛エピソードを、淡々と時間を割いて、テキストから逸脱して、お話されたように思う。
その直後、
でね、(その人)オンナがいたんだよ、と。
(えっ?唐突。前ふりが長かったけど、本当に言いたかったのは、それなのね?)
そこんとこの記憶は間違いはないんだ。なんか衝撃的だったから。
その方は、突然死をされたらしく、お葬式が2回あったと。愛人葬が先で、次に本妻葬。(棺おけごと愛人さん宅から本妻さん宅へ運ばれたんだろうかね?棺おけも、装束も、メイクもチェンジしたのかなあ?火葬の許可は本妻さんじゃないと下りないでしょうしね。)
愛人さんは、子供時代にめぐり合った美少女で、バーのママさんになっていて、偶然お客さんとして再会したとかなんとかじゃなかったかな。
そこで、私は率直な質問をした、それは覚えている。
そのママさんには、美少女の面影があったんですか?
デップリしてて?皺だらけで?もはや全く美人ではなかったらしい。
では、その本妻さんは、どうだったんですか?
上品な人って、お返事だったんじゃなかったかなあ?(両方とも知ってるんだ?両方とも行ったのかな?って思ったから。)
そんなこんなで、私は、そのゼミは好きだった。
私は、そもそも努力家ではないし、学生は年間50万円超のお金をお支払いしてるのに、がらっと上からまわりから、何のご説明もなく、ゲームのルールを変えられちゃって、勝手に敗者のレッテルを貼られそう、そんなの嫌!と思ったから。
新しいプロジェクトに対しても冷ややかな空気も感じましたし、執拗なバトルの顔つきというか、今後ますます追い詰められる立場になりそうだから、おさらばしようと思った。
今後、そんなに、知的に面白いことはないんだろうなあ、と思うと辛かったし、その最後に私がいて申し訳なさすぎるような気がして、無意味に自分を責めたかも。
先生の結論は、初恋というか、最初の一目ぼれって、強烈に執拗に再燃するものなんだね、ということだったと思う。