Why don't you try apple pie a la mode?
これはワタシが中学生の時に通っていた英会話学校のテキストの冒頭で目にしたフレーズです。時として、英語は、ジェットコースターでガタンゴトンと坂の頂点まで登って、イッキに頂点から落ちる瞬間にお腹にGがかかるように発声しなくっちゃダメなのね、と感じさせられた思い出のフレーズなんです。
特にWhyで頂点を越えつつ落ちる感じ、don't youで坂を下り終わっている。tryでフラットに惰性で前進、apple pieで逆噴射がかかりつつ、a la mode (この部分はフランス語なんだけれど)で、シンコペーションがかかりつつ、ガタンゴトンと停止する。
どうでもいい話なんですが、中学生のワタシは、そういうイメージで、このフレーズに挑もうとしたわけです。一番のキモはWhyの最初高く出て、コトバが相手に向かって上向きに放出されて、重力によって下降するような発声。
なぜ?のWhyではないので、語尾を高く持ち上げない。高い位置から声が上向き飛び出て、コレにしなよ!スイーツなら絶対コレだよ!みたいな圧力のあるWhyが明るく前に伸びるように発声する。
apple pie a la modeって前半英語で後半フランス語。アップルパイ当世風。イマドキなアップルパイ。不思議なコトバです。
具体的には、温かいアップルパイに冷たいアイスが添えられているもの。
アメリカの方は、温かくなくても、アップルじゃなくても、パンプキンパイでもアイス添えが好きだと思います。
a la modeが音的に面白いのは、a / la / mode とぶつ切りにして、全ての音節の頭の部分を強調するところ。リエゾンさせないところ。
Why don't you try apple pie a la mode?
滑らかな舌触りと口どけのアイスと、アップルの粒粒とパイ生地のレイヤーを感じさせる音の推移。
まあ、どうでもいい話です。
写真のアップルパイも焼きたてホカホカ、パリパリにアイスがのっています。名前は、apple pie a la modeではなくて、カフェレストラン『サンチョパンサ』のサンチョパンサ風パイです。 薄くスライスした林檎の下にカスタードがひいてあって、パイ生地はサクサク。