木曜日, 1月 21, 2010

Haiti: 6m x 30m x 6m x many

ハイチの地震。
現時点で、死者の数が7万5千人を超えて、10万人を超えるらしい。(筑紫野市の人口を超える。)
TVのニュースを見る限りにおいては、建物は壊れているものの、そこにいる食料を待つ人々は生きているし、報道機関も敢えて死者は写さない。

7万5千人の人々の死は、私の想像を超えるもので、正直に申せば、その大きさにおいて、その質感において、実感を伴わない数。

amazon kindleで読んでいるThe Internatioanl Herald Tribuneの記事によると、地面に、幅6メートル、深さ6メートル、長さ30メートルの穴を掘って、そこに死体を政府のダンプトラックで運んで、投げ入れて埋葬(土葬)しているらしい。

埋葬された人の写真を撮ることもなく、名前の確認をすることもなく、死体の数を数えることもなく。次々と。

その死体を処理する巨大な穴は、それ一つではなくて、無数にあるらしい。

6x6x30メートル。25メートルプール6個分ぐらいの穴が、1つならず無数にある世界。

リアルにぞっとしてきます。

そこにダンプで埋めざるを得ない現実に。
そこに漂っているであろう強烈な腐臭に。

死者との尊厳あるお別れができないのは、何もハイチの人々が心無いわけではなく、腐敗した死者(死体)の数がおびただしいから。
アジアの津波の被害で亡くなった方達の場合は、埋葬の前に写真を撮って、後日探しにきた家族や友人が遺体を探し当てることができるようにすることがルールであったらしいけれど。

ハイチの人々は、voodoo教で、血脈を重んじ、本来は死者の霊魂と共に生きるらしい。伝統的に、本来は、生前のお家よりもお墓(埋葬)にお金をかける習慣があるとのこと。