火曜日, 12月 02, 2008

今天的中国话 名字

名字 mi2ng zi4は姓名の名です。姓名はxi4ng mi2ngで漢字は日本語の姓名(せいめい)と同じ。

最近、何ヶ月か遅ればせながら、時が滲む朝という小説で2008年に芥川賞を取った杨逸ya2ng yi4 (楊逸)さんの作品を立て続けに読みました。

テレビ中国語講座で、にこやかに泰然と話していた感じが印象的だったから。コトバの意味だけじゃなくて体感的な言語感覚がある人に思えた。中国の反日デモで(怖くなったのか)、彼女に中国語を習っていた日本人の生徒さんが減って暇になったので、小説を書き始めたというところに、それしかできることがなかったというところに、彼女の問題意識があるような気がして惹かれたというか、小説の内容に期待が持てたから。私の期待を裏切らない1988年以後の世界でした。

時が滲む朝の主人公(男性)の名字は浩远ha4o yua3n(浩遠)。いい名前。黄土高原の出身で、体制に人生の大海原に翻弄され、挫折を味わいつつ、一本気な青年から、その名前の通りの大人(たいじん)になりそう。でも、やっぱり、理想を実現するには、中国はあまりに広大で、民主主義の理想は遠い。でも、涙をぬぐって、遠い日本で堅実に生きていかなくっちゃ。

その前に書かれたワンちゃんの主人公の名字(女性)は爱勤 a4i qi2n (愛勤)。その名前が示す通りとっても心温かい働き者なんだけれど、お勉強が苦手で、男運が悪くて、中国人のイケメンの亭主からも、実の息子からも、日本人のダンナからも、裏切られたり、たかられたり、愛されなかったり、いい人なのに報われない。その弟は爱军a4i ju1n(愛軍)で人民开放军re2n mi2n ka1i fa4ng ju1n に入り、お姉さんの爱学a4i xue2 は勉強が出来て、大学を出て日本に留学し…。 (弟もお姉さんもストリーにはあまり関係がないんですが。)

現実世界において、常に名は体を現すのかどうかはわかりませんが、中国の人の名前って面白いなあと思う。女なのに女っぽい名前じゃない人もいる(いた)。

お好み焼きの味が嫌い(よくわからない?)と言いつつ、お世辞にも美味しいとは言えない本格的に鉄板で焼くお好み焼き屋を日本でやっていた中国人のおばさんの名前が大同da4 to2ngさんだった。ご主人のお名前ですか?って聞いてしまった。それ私の名前、男みたいな名前やろとおっしゃっていましたが…。

ご両親は男の子が欲しかったのか、小異を捨てて大同につくスケールの大きな人間になって欲しかったのか。舍小异就求大同she4 xia3o yi4 jiu4 qiu2 da4 to2ng なのかな?

焼きそばのキャベツとお好み焼きのキャベツは、大きさをキャベツ(区別)してね!と思いつつ、大雑把な大同さんのお好み焼きを食べていた私。お好み焼き用には、別途キャベツは少々細かく刻んだ方が、火の通りがぁぁぁ…。(お好み焼きはちゃんと作ったら、フライパンで作っても美味しいんだから。)

でも、中華万頭の具材には小异ですら許さないこだわりが。味に遜色なかったのに、韮を入れ忘れたので、と万頭を値引きしてくれるキッチリした大同さんだったなあ。(彼女の思い出の味に近づけなかったからかしらん?)

中国の人の名字は面白いのです。(名前は、親か他人が勝手につけたものであって、自己責任の範疇外ではありますが、名前は大事だよ~。)

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