タイトルがフレンチ・ビリヤードなんですが、バルセロナには2回行ったことがある。
1回目は1985年でして、まさに日航機が墜落した時。
2回目は1988年のイースターの頃。
とにかく懐かしいなあ。
1回目の写真はイッパイある。Cannonのオートフォーカスカメラ(当然デジカメじゃない)を買って、嬉しくてバシバシ撮っちゃったんでしょうね。2回目の写真は、そのカメラを落としてしまい、何も残っていない。
久々に1回目の写真を見てみると、昔の私って、なんて可愛いんでしょ、アイドルっぽくて。(贔屓目に見てます。)スペインの輝く陽光、キラキラ・スマイル。日差しが強いと顔にいい感じの陰影ができるので、彫りが深くみえるのかも。(実はブスだったかもしれない。)
ガウディーの建築の写真も色々ある。サクラダファミリアの写真もある。グエル公園の写真とか今でも人が住んでいる(だろう)アパートの写真とかも。
特にバルセロナで思い出すのは、写真が残っていない2回目の方かも。
バルセロナ在住のフランス人の女の子とその男友達と私の3人で夜通しやった『フレンチ・ビリヤード』。
赤い玉をキューで打って、クッションボールでも、直接当てても、どうでもよいのだけれど、2個の白球にカチっ!カチっ!と2回ヒットしたら、1ポイントという極々単純なルール。
テクニックが必要な難しいゲーム。1回打って、2つの玉にヒットさせるってのはムズイ。何回も何回もはずしては、うゥゥゥ~ん、ニュア~ンス(いい線いってっから、次は絶対上手くいくよ!)と応援されながら、グラス片手に延々やっていたような記憶があります。上手くできなくても幸せというか、白球、赤球が転がっていく様を見ているだけで幸せな気持ちでした。
彼女の一番好きなもののあるところ(これがあるからここに住んでいるのが好きだと言っていたと思う)バルセロナの下町の甘党の店のようなところにつれていってもらって、ホットチョコレートが美味だった。カウンターの向こう側に洗面器のようなボールにあわ立てた生クリームがテンコモリになっていて、ホットチョコレートの上に山のように入れてくれる。チュロ(ドーナッツの細い奴)でクリームをすくって食べると幸せな気分でした。
クレマカタランとかいうのもシンプルで美味だった。カスタードとプリンの中間のような、お皿にへばりつくプリンというか。
フォルムがあって装飾的でもある美しい建築と、あるがままの美味しい形が思い出されるバルセロナ。
建築は、青、グリーン、茶色等のイメージなのに、フレンチ・ビリヤードの印象が強くて、赤と白の残像が浮かぶバルセロナ。
今日は、サクラダ・ファミリアの主任彫刻家の外尾さんのお話や対談をお聞きする機会があっったんだけれど、白のスーツに赤いシャツをお召しになっていて、おー!と思った。素敵な赤色のシャツ。
何かの偶然なのか、必然なのか、赤いシャツの意図は、あったのかなかったのかさえも、わかんないけれど。