日曜日, 4月 29, 2007

★Babel

映画『バベル』を観る。tastefully directed!!! 非常に良い構成だし、個々のパートも良い。

人間の大いなる悲劇は、愛し愛される能力に欠けていること、だそうだ。

文化、言語、人種、貧富が人を隔てるのではなくて、心の内なる、想像に基づく、恐怖、不信、忌避、憎悪が人と人を隔てている。                                
主演、助演級の役者が演じている役ではなくて、モロッコの山村の中の看護婦さんのような女性の無言の手当ての優しさ、メキシコの披露宴風景、モロッコの自首する子供、メキシコ人の乳母、現金を受け取らないモロッコ人のガイドさん等々、無言の優しさとか、お金を辞退する心とか、そのようなものは世界共通で、コトバ(音声)を介しないコミュニケーションの方が、より心を伝えるように思った。

ラストシーンもいい。東京のバベルの塔は、少し天国に近づいたことで、神が宿ったような気がしました。