水曜日, 5月 24, 2006

★The Wall of Fools

養老孟司著(というか口伝)『バカの壁』の英訳版が出ている。Tさんがコピーを持ってきてくださり、本日のRの会で冒頭部分の日英のサイトラをしました。

『バカの壁』って、Amazon.co.jpのレビューの数が440(5月23日現在)にも達している。

JIJIチャン的には、さほどに問題意識には異論はないけれど、文章をもう一度読んでみると、氏の主張には反論はないものの、因果関係が不明確だったり、論理が若干飛躍しているのような気がする箇所もある。手書きやタイプした文章ではなくて、推敲のない口伝だから、いい加減なんでしょうねえ。

英訳には、主観も入っていると思うけれど、理論的な文章になっていますぅ…?かねぇ。
『バカの壁』以外にある表現も含めて、気になったもの・気に入ったものを羅列してみると、

★話せばわかるは大ウソ★
The big lie: 'If we talk about it, we can understand.'

★常識★
common sense = a matter of course ≠(to) know

What Japanese people believe as common sense = extensive common knowledge of trivia (雑学)≠knowing something

★わが意を得たり★
That's it precisely!
That was exactly how I felt, too.
You took the words right out of my mouth.
I couldn't have expressed that better myself.

その他、CNNから、New 007 Fails to Bond with Fans (ファンが新ジェームズ・ボンドをボイコット?)という記事が面白かった。bond(動詞)とBond(名前)をかけている。

6代目ボンドになり、スピルバーグのミュンヘンにも出ていたDaniel Craigの評判が悪くて、悪くて。
http://www.craignotbond.com

というサイトまであるのが驚きだ。

あ、そうだ。Tさん一押しのフランスのネタ(Court Orders US firm to Translate Documents into French)。GE(ジェネラル・エレクトリック)のフランスにある法人が社内文書をフランス語訳しない(英語を強要する) ことに対して、違法&罰金刑の判決がでた云々の記事が面白かった。

シラク大統領他、フランス語擁護派は大喜び(be jubilant)。

う~ん。英語と日本語の差と英語とフランス語の差を考えますと、それぐらいのこと(フランス人が英語のドキュメントを読むこと)は、我慢すればぁ~と思っちゃいますけどね。
(というか、相対的な差異が小さいから、翻訳もしやすいのかな。だから、しろよ!なのかな。)

そこまでフランス語にこだわると外資が逃げちゃうかも。アメリカが嫌いだから?狙い撃ち?

EU内には 、フランスよりも、人件費が安くて、プラグマティックでやりやすい国は色々あるだろうし。通貨もユーロでOKだし。

もし、日系現地企業が、社内文書はフランス語に訳せ!と強制されたら、するんだろうかねえ。

"language of Shakespeare"じゃなくて、"language of Chikamatsu"の国には、もっとキツイかもね。カルロス・ゴーン氏は日本で英語しゃべってはりますけどねえ。レバノン人だから、OKなのかな。

フランスのリーダーは、木で鼻をくくるようなことを、どの程度まで、言っていられるのだろうか?