月曜日, 11月 24, 2025

日本の職人技の凄さ

 消費税が3パーセントから5パーセントに上がるタイミングでマンションを買った。もちろん35年ローンで。

消費税を3パーセントのままにしてもらうには、注文住宅である!という体裁にしないといけないとのことで、壁紙など(壁紙だけだったかも)が選べるようになっていた。

どのパターンでも、お花の壁紙が苦手だったので、凹凸のあるアイボリーの無地の壁紙にしてくださいと言うと、えええっ?そっちの方が安いけど、本当にいいんですか?と確認された。

あっ、ここ棚いらないです。この隙間にテーブル入れて、仕事スペースにしますんで、上にプリンターを置くから上部の棚板だけ残してください。後ろにコードを通す凹みをつけといてくださいね。

あっ、キッチンの棚、ドア要らないです。(では、プラス1万円で、となった。)えっ?別途1個ドアなしを発注しないといけなかったの?手間代?まあ、いっか。

間取り変更とか、コンセント増設とか、まだ若かったのに、お風呂に手すりつけてとか、ビスが効かないと困るから壁に下地入れてとか、色々やってもらった。追加でお金がかかったけれど、後からやるよりはずっと安くついた。新築時にやった方か解体&撤去の手間はないし。

本来は電話台&棚の、お仕事スペースの隙間に合わせるテーブル、机をどうするか?

パソコン&キーボード、ルーターとか、原稿とか資料とかを置くテーブルだけれど、オフィスのパソコンデスクって味気ないし。調べ物とかでシャーなしで使っているだけであって、PCが好きな訳じゃないし。無機質なパソコンのテーブルよりも、精気を吸い取られないようなテーブルがいいなあ、と思った。

で、インテリア雑誌を見ていて、いい感じの木工所を見つけた。日本でパイン材の英国風のカントリー家具を作っている。

英国風カントリー家具にキーボードをのせる引き出しテーブルがついていたら、素敵。いつかカフェテーブルとして使える時期(年代)も来るだろうし。

で、その木工所に行き、テーブルの天板の高さと縦横とスライドテーブルの形状を指定しようと思いたつ。

その工房に行くと、職人さん(社長)はご不在だったのだが、しばらくしたら帰ってこられ、お酒を飲まれていたようで、ヘロヘロに見えた。

で、希望を説明すると、ふぅぅぅ、こんな感じ?ふぇぇえ?と、気が抜けたような口調なのに、めっちゃ速く的確でかっこいいドローイングを始めた。

ああああ、そういう感じ。素敵ですね。こんなん言うたら悪いんですが、社長の見た目と絵がバラバラというか、すごいの描かれますよねえ!と。(ニヤっとされた。)

大体いくらですか?あのぉ、納期は急がないんで、時間のある時に仕上げていただければ。

何ヵ月かたって、送られてきた。

凄い。凄すぎる。英国を超えてます。脚の加工が重厚。

パソコンのキーボーをのせるためのエクステンションテーブルが、ビシッと本体にはまり込み、エクステンションがあるように見えない。引き出した状態で一切ぐらつかない。

テーブルをニッチに嵌め込んで、一方向からのみ使用するのが、申し訳ないぐらいの美しいカフェテーブル。

永遠に映える。マジ感謝。木工屋さんは今もある、発展してる。息子さんもイケてる、センスと技術のある木工屋さんだ。

なんと今は、北欧家具も作っていた。時代にマッチしてるやん。引き続き、オーダー家具も請け負っていた。和風にマッチするのも作っていた。さすが。

木曜日, 11月 20, 2025

園芸種のお花のワイルド魂みたいなファンタジーが好き。

 私がどのようなアートが好きで購入するに至るか?

私がどのような造形や植物の寄せ植えが好きなのか?

即答できない。

今まで生きてきた過程の傾向として、たまたま出会って、心が動いたり、ずっと見ていられるような気がしたりして、好きになったものが好きってことなんだろうと思う。

アートに関しては、美術館とか公共の場所で見て凄い深いと思うものと、家で見たいものは別だ。

昔(昭和から平成バブル期あたり)、ヒロ ヤマガタ、という画家さんが流行った。バブル期ですから、明るい色調の絵だった。でも下品ではない。

ヒロ ヤマガタ氏(山形博導氏)そもそも日本人だけど、米国在住の時に、自由の女神100周年とか、色々な記念イベントのポスター原画を制作していたり、様々なポップでカラフルな絵がシルクスクリーンになって、知られる存在になった。作品は、かなりいいお値段で売られていたし、版権、著作権管理(映り込みとか)に対しても厳格だったようなイメージ。

たまたま画廊でシルクスクリーン作品を見て、(嫌なことばっかりだった)その時の私の精神状態にフィットする感じ、家にあると気分が上がるなあ、と思い、パリを題材にした作品を買った。額の色と空と雲が良かった。(←そこか?)まだ所有している。

で、其の数年後に、マンションを買ったタイミングで、たまたま見てしまった、蘭の花とか園芸種のお花が、まるで野生的に咲いているかのような構図のファンタジーさと海と空が気に入ってしまって、もう1点買ってしまった。今の気分では、この作品がより好きかも。

ヒロ ヤマガタ氏(山形博導氏)は、自ら精緻に制作して売れた絵の作風に対して、そんなに好きではなくて、総元締めの画廊さんのリクエストに応えて制作しただけなのかもしれないのだが、私はとても好きな絵で、私の気分を上げてくれている。

絵は、1回買ったら、維持費がかからないし、おとなしいし、邪魔にならないし、好き。

ヒロ ヤマガタ氏が、すごく脚光を浴びた、アメリカの都会題材の絵はさほどに好きではない。有名とか、人気とか、より高いとか、ちょっと安いとか、そういうのはどうでもいい。

自分の部屋には、秋冬の風景の絵は飾らない。年中、春夏の絵が好き。季節に合わせて、絵を掛け替えるのもメンドクサイし。

雪の降る風景は美術館で観るにはいいのだけど、冬に見ると寒いし、夏に見ると場違いな気がする。

100%そうではないけれど、ちょっと現実離れしている、ファンタジー感のある絵が好きだ。

植物の寄せ植えを作る時も、ファンタジー重視。自然界では出会わない植物を合わせる。こんな自然の情景があればいいなと思うものを作る傾向にある。

自然ではなくて、私の作為バリバリなんだけれど、私が手を入れてないように入れる。

植物の結婚相談所、婚活パーティー、のコーディネーターのオバハンみたいな感じで、案外、世話焼きで、強引に介入してるかもしれない。

寄せ植えに関しては、すごく実験的。

根っこの生えてないものも、培養土に刺してみたり。

保水力のある土なら、寄せ植えの中で挿し木(挿し穂)から根っこが出て、成長することもある。(根付かなければ、取り除けばいいだけなので。)

私が介在することによる、ネオな自然を作る。植物が生き延びて、茂ったり、枯れてしまったりして、頭の中のファンタジーがリアルになったり、ならなかったり、するのが好きなので。

想定を上回って、訳のわかんないものが出来てくるのも、好き。

火曜日, 11月 18, 2025

先方にとって基本の基は譲れないものなので…。

 2000年初頭のことだったと思う。どういうテーマの学術交流だったのか?それに(英語がわかる方のアテンドの)仕事で参加したのか?個人的に学ぶつもりで聞きに行ったのか?

テーマとか内容に関して、言葉を濁す以前に、全く記憶がないのだが…。

精華大学、という名前の有名大学は、北京にあるだけではなくて、台湾にもある。ルーツが同じなのかどうかに関しては、私にはわからないが。

両方の精華大学から研究者さんが来られていて、プログラムに両方が印刷されていた。

プラグラムに

氏名 精華大学 (中国)

氏名 精華大学 (台湾)

とあったはず。

で、中国大陸の方から来られた中国人の方が、日本の主催者に、極めて温厚にお願いされている様子をたまたま目撃した。高圧的ではなかった。

どのようにおっしゃっていたのかは明確に覚えていないけれど、主旨としては、この表記では二つの中国のようになってしまうので、帰国後に書類を提出した際に問題になる、と。

精華大学(北京)

精華大学(台湾)

に改めてもらえますか?というものだったはず。

主宰者側も、反論なく、さっさと訂正していたと思う。

どんなセミナーだったのか?内容もジャンルも一切覚えていないのだが、なるほど、なるほど、これは賢明な落とし所というか、気をつけないといけないポイントであり、先方の立場では、揺るがせない存立の基本の基である、ということを実感した。(なぜかそこだけを覚えている。)




日曜日, 11月 16, 2025

Adaptation, Evolution, or Marine Snow

私は植物を育てることが好きで、結果として、枯らしてしまうことも含めて、面白いと思っている。植物の適応力を感じるのが好きだ。

こぼれ種で勝手に発芽して咲いたタールベルクデイジーの黄色いお花は寿命が短い。土がほとんどない場所に生えていて、そこからふわふわの土の花壇や植木鉢に移植すると、狭い狭い隙間に入り込んだ根っこが切れるからか、萎れて枯れてしまう。

咲いている場所で、そのまま放置しておくと、短いサイクルで、お花は終わってしまうけれど、できた種子が飛んで、近隣のちょびっとの土の上でも発芽発根していて、気がついたら同じお花が咲いている。根はデリケートで移植が効かないのに、暑さ寒さ乾燥には強くて、痩せ土で十分のようだ。そういうタイプの適応力がある。

可憐なようで、タフでいて、タフなようで、デリケートだ。人間のコントロールを寄せ付けない、そういうところが好き。

それに反して、人間の作為の賜物、開店祝いの胡蝶蘭が苦手。

胡蝶蘭を持ってこられたら嫌なんで、持ってこられたら断るのも悪いんで、精神に変調をきたしそうなので、開業とか開店をしたくない。それぐらい胡蝶蘭の鉢植えが苦手。

あの仕立て方は胡蝶蘭の本来の姿ではない気がして、人間の欲とか、人間関係とか、お付き合いとか、生産者さんの生産管理とか、細かいダメだしとか、そういうものの塊に思える。お値段が無駄に高い。大きなお世話って感じがするプレゼント。未だかつて胡蝶蘭の鉢植えをもらったことなどないのに、想像するだけで落ち込む。

お花を一定の角度にガイドワイヤーで固定すべきなのか?一輪でもお花が落ちていたらNGなんでしょうね。

胡蝶蘭は、花持ちが良いわけだが、同じ花がずっと咲きっぱなしなのもつまらないし、飽きるし、インテリアとしても、アレンジのしようがない。花が終わってからどうすればいいのか?ガイドワイヤーはどのように捨てればいいのだろうか?土に帰らないし。

蘭って、本来は、ジャングルみたいなところで、なんらかの植物に寄生しているのを、プラントハンターが取ってきたもの。開店祝いの花じゃなくて、ワイルドな生き物。

蘭は、adaptation力が高いというか、すごくポテンシャルが高いというか、蒸発してなくなった水を足すだけで、人間が快適に過ごせる室内で生き延びるらしい。そういうところは魅力的。好き放題、好きなように、観葉植物のポトスみたいに、飾るように共生できたら、育ててみたいお花だ。

そもそもジャングルに居たのに、室内でも育つってのは、面白い。そういう蘭なら一緒に暮らしてみたいな。

Adaptationという映画の中で、蘭にAdaptation(適応力)があるのは、人間と違って、メモリーがないから。恥じの概念がないから変化を厭わない、みたいなセリフがあったような気がするのだが、東北地方の初冬というか晩秋の冷たい海を泳いでいて、海上でハンターに駆除(射殺)されたツキノワグマはどうなのだろうか?

なぜ、あえて、冷たい海に飛び込んだのかなあ?

それは、Adaption(適応)ではなくて、やったら泳げました、という、Evolution (進化)なのかなあ?

その熊には記憶(メモリー)があって、厭世感があったのかも。海が素晴らしいところではないにしても、熊同士の抗争に敗れて、陸の上に居場所がなくて、楽しいことなど何もなくて、これ以上誰も傷つけたくもなくて、この世からあっさり消えたかったのかも。

海の上で、自ら力つきて、深海魚の餌になりかったのかも。ハンターに射殺される運命であるとしても、射殺されたまま、そのまま海底に沈んでしまえば、誰にもご迷惑がかからないと思っていたのかもしれない。

冷たいであろう海を泳ぐ熊の映像を見ると、頭の中で、スキマスイッチのマリンスノウが鳴ってしまうんだが。なぜ、海を泳いだのか?は謎だ。






金曜日, 11月 14, 2025

自転車の前籠カバーの簡便でフレキシブルな構造について

 実は自転車には乗れる。自転車もある。

実は自転車は右側からしか乗れない、押す時も力が入らない、左側だと押しチャリの際にハンドルのコントロールがしにくい。右側に立った方が、利き手の右手で、自転車を自らの身体に近づけることができるから、右利きなら、右側の方から押すべきでは?と、私は思うのだが。

実はチョンチョンと蹴って助走をつけて乗る場合、後ろに脚を跳ね上げる男乗りしかできない。前から脚を回して乗ることができない。

なので、結果として、自転車に右側から跨り、助走なく、右足を地面着地で、左足からペダルを押して、おもむろに、ふらふらふらっと漕ぎ出す。しかし、危ないところは押しチャリ。

近隣の歩道を往く自転車のアグレッシブさ、車道がめっちゃ狭いのに、歩道のない道に自転車専用レーンのペイントがある道などでは、自動車がスレスレに走っているし、そうなるとメンタルが弱いので、怖いからふらつきそうな危うさもあり、自転車には乗れるけど、乗らない。

自転車の前籠に籠カバーをつけてないので、ひったくりされるかもしれない。

だから、自転車には乗れるけど、乗らない、という言い訳もある。

ずっと、自転車の前籠カバーをなんとか手配しなければ、と思っていた。

買うか?自作するか?どんな構造が良いのだろうか?色々と自転車を観察してきた。

自転車が起こせなくなったご高齢のご婦人の自転車(ハーレーとかの大型バイクではなく、普通のチャリなのだが)をお助けした時、何を買われたのかわからないが、スーパーのショップバッグに入った食料品などが既に前籠にパンパンに入っていて、内容物を整理して入れなおさないと、フラットなフタ状の布の周りのファスナーを閉めるのが大変だった。

ひったくり防止には前籠に蓋が必要だけれど、グルッとファスナーがついた蓋は、自作できなくないけれど、ファスナーの縫い付けなどめんどくさいな、と思っていた。どんな形がいいだろうか?

凸凹している不定形の物とか、長さのあるものが前籠に入っていると、ファスナーが閉まらないのは不便だ。

自作前籠カバーのデザインを決めるにあたり、あまりダサいのも嫌だし、オシャレ雑貨も扱っている通販サイトで、自転車カゴカバーを検索して見てみた。

ファスナー式もあったけど、巾着型の紐で口を絞るタイプの前籠カバーがあった。

これはいい。とてもフレキシブルだ。ファスナーをつけるよりも、紐を通すだけの方が、自作工程が簡単だ。

ビビッドカラーの防水性もある布で、サクサク自作した。巾着紐は手芸店で売っているストッパーをつけて、開閉するようにすると、絞った開口部が、ずれない、ホールド力もある。

これで、定型ではないもの、飛び出ているもの、長いもの、も、自転車の前籠で運べる。やったね。誰かにプレゼントしたいかも。(1滴でも雨が入るのは嫌です!縫い目が汚いから要りません!と言われるかもしれないが。)

隙間から雨が入り込んだりはするだろうけれど、中身をビニール袋などでカバーすればいいので、ピッタリしたファスナー締めよりも、緩くちゃんと固定できる巾着カバーが私は好きだ。

自転車屋さんでタイヤに空気を足してもらい、久しぶりにチャリチャリでお買い物にでも行ってみよう!

安全第一。ご安全に私。