木曜日, 4月 18, 2019

胡蝶蘭

最近、新装開店、開店のお祝いの花輪は、あまり見かけなくなったけれど、白い胡蝶蘭の鉢植え+贈り主の名前と所属が書かれた突き刺しプレートというパターンをよく見かける。

同じお店の店頭にずらっと、贈り主が異なる白い胡蝶蘭だらけ、というパターンが多い。他のタイプのお花がない。高そうな胡蝶蘭と、より高そうな胡蝶蘭。

ズラズラ胡蝶蘭を見ると、なんだか敷居が高い感じがして、

「胡蝶蘭が枯れてなくなったころに行ってみようかな?」

と言ってはみたものの、胡蝶蘭は、なかなか枯れないのだ。

お店も、各々の贈り主に気遣われるのか、かなり長い間、ずらっと平等に胡蝶蘭の鉢植えを並べている。色々なタイプのお店で複数の胡蝶蘭の鉢植えを見かける。

生花の花輪や生花の開店祝いのアレンジメントよりも、長く店先に置かれる、上に立ち上がり先端が枝垂れるように誘導された白いテーブル珊瑚のような胡蝶蘭のお花の鉢植え。

個人的には、もらいたくないもの、が、胡蝶蘭の鉢植え。そういうのをくれそうな主体とは付き合わないし、もらったこともないのだけれど。

理由
①場所ふさぎ。
②花持ちが良すぎる。
③それだけだと、お花が単調である。
④お値段が高い。(お返しが必須)
⑤贈り主の売名的な感じが苦手。
⑥すぐに枯らすわけにもいかず、花が終わってからも、ガイドワイヤーをはずして、茎を切り詰めて、暖かい室内で管理したら、花芽が付く場合もあるということを知っているが故に、無碍に捨てるわけにもいかず、花のない胡蝶蘭の鉢を見る度にイラつく。

個人的には苦手な贈り物ではあるのだけれど、世間では、なんでこんなに見かけるのだろうか?

花言葉が「幸福が飛んでくる」ということに、誰かがしたようだ。
お花の匂いがないので、人に不快感を与えないニュートラルな感じが良いらしい。

別に胡蝶蘭のお花そのものが嫌いなわけじゃない。

蘭全般は、切花が好き。
コサージュとかブーケとかは、アートフラワー的な布花ではなくて、蘭などの生花が好きだ。

胡蝶蘭の鉢植え以上に嫌いな贈り物は、プリザーブドフラワーというものだ。青いインクで着色して乾燥させてあったり、ドライなお花が崩れないように、ガラスのドームでシールドされて置物になっていたりすると、息が詰まる。もう、どうしよう?相手に嫌いだ!と言うのもNGだし、お世辞的なお礼を言わなきゃならないのか、はぁぁぁぁぁぁぁあ、と憂鬱になる。

フレッシュで生気に溢れていて、数日でちゃんと萎れたり、枯れて土に帰る、生のお花、切花が好きなんだ。

しかし、断熱効果のある、暖かいお部屋を手に入れることができたなら、お安めの蘭の鉢植えを一鉢買って、お花が終わった後も、育ててみるのは楽しいかもしれない。自分で買うかもしれない。誰かに捨てられた盛りが過ぎた蘭の鉢植えを連れてくるかもしれない。蘭の鉢植えに話しかけそう。そんな気がしている。