太宰治の熱心な読者というわけではないんですが、早速、ヴィヨンの妻を観ました。
最近は何を観ても、涙もろいのです。だから、映画の良し悪しの判断にはなりませんが、終盤、涙でぐしゃぐしゃになりました。
中学生の頃だったか、高校生の頃だったかに聞いたような気がする牧師さんの言葉を思い出しました。
何度も自殺未遂を繰り返して、自殺した太宰治は、結局は自分の命を他者に委ねることができなかった。不完全な自分自身が(神に)許されるとは思えなかったんだろうなあ。
ラストの松たか子による台詞は、神のコトバのように思えて、泣けてきたのかも。
映画のストーリーにも、シナリオにも関係ないんですが、浅野忠信の歌う声がステキだった。地声と裏声が出せるんだと思った。女形ができそう。
映画は舞台じゃないから声を張る必要はないのかもしれないけれど、ラストの見せ方が舞台的なので、声の通る松たか子はいいなと思いましたです。