例として、
①世界はひとつ。
②世界はひとつひとつ。
①を叫ぶのと、②を叫ぶのと、どちらがより世界の平和に近づく方法だろうか?
①も②も真理のようであるし、①は美しく聞こえる。でも、どちらかと言えば②だろうと私は思う。①を連呼されると平和は遠く、紛争が起きそうな、とても嫌な予感がする。
世界は、何らかにおいて一つでもあり、同時に、何らかにおいて一つ一つ異なる条件、対立する利害によって成り立っている。
一つ一つの世界が異なっていること、一つ一つへの影響を心に留めない変化や変革というものは、ほぼ100%破壊的な実害をもたらす。それを一人一人と言い換えてもいいかな。