私はトーストマスターズクラブという英語(等)でスピーチをしたりする国際的な非営利団体のメンバーだったりします。トーストマスターズクラブの発祥は米国です。
毎年春には、International Speech Contestというのがありまして、地域ブロック毎に日本国内では3段階のスピーチコンテストをArea(だいたい県ぐらい)→Division(だいたい道州制イメージの拡大地域ブロック?)→District(日本)と勝ち上がっていって、日本代表が決まり、夏に北米地域で開催されるInternational Speech Contestに出場できる人もいるわけです。
英語のスピーチコンテストってのは、中学、高校、大学、企業等でも開催されるので、馴染みはあるでしょう。原稿を準備して、読み込んで、練習すれば、努力が形になって現れます。
毎年秋には、それとは別にSpeech Contestがあるのです。それは、ちょっと変わっていまして、4種類のジャンルの中からローテーションで回ってくるのです。
開催された年度別に書くと
①2005年 Tall Tales Contest (prepared)
ホラ話、ほら吹きスピーチコンテスト (事前に準備をした5-7分のスピーチ)
②2006年 Humorous Speech Contest (prepared)
ユーモアスピーチコンテスト (事前に準備をした5-7分のスピーチ)
③2007年 Evaluation Contest (impromptu)
論評コンテスト (かなり即興に近い、スピーチを聴いて、それに対して約2分の論評をする)
④2008年 Table Topics Contest (impromptu)
テーブルトピックコンテスト (即興、お題を受けて行なう約2分の即興スピーチ)
というのがあります。
自らの精神の殻を破るという意味と発想・着想が要るので①ホラ話が難しい。
これは、英語の語彙力ではなくて、物語力。発想力&構成力勝負ですね。今年は、役職の都合上コンテストには出れないないので、来年に向けて、今からネタ帳を作っておかなければ。胸のすくような大ボラ吹き、巨大な作り話をしたいものだ。
事前準備が出来ないし、瞬時にロジックを立てて、話の起承転結(導入、展開、結論)をつけていかなければならないので、③論評、④テーブルトピックは、はやり難しい。
個人的には③論評が一番難しい、と思っている。
④テーブルトピックは、最悪の場合は、無理やりに自分のフィールドに持っていけるけれど、③論評は、相手の作品あっての論評なので。それも自分のフィールドに持ち込んだ人が勝ちかも、という気がしなくもないですが、本来は、スピーカーのスピーチの内容に絡んで誉めたり助言したりする必要がありますから、力で押すような自己PR的、独善的なスピーチは、よくないような気がします。
こんな変わったことが出来るよ!という意味で、トーストマスターズクラブは面白いのです。
事前に準備するタイプのスピーチは、事前に準備をしなければならないので、メンドクサイのです。事前に準備ができない即興スピーチは、鉄砲でも槍でも飛んでこいや!という気持ちで望めるので、潔いのです。
原稿がなくても、ある程度の想定は可能。想定外でも対応するという訓練は可能。もし、単語の意味がわからなかったら、どうきり抜けるか、どのように小さい手がかりを膨らまして、2分間のスピーチを持ちこたえるか、興味のないお題でも、興味を持っている顔をして熱く語れるか、日頃の成果が試されるような気がします。
失敗しても殺されるわけじゃなし、人様に損をさせるわけじゃなし。腹をくくって適当に(行ってください)!