昨晩のフェリーでは、眠れなかったし、海上では「義経」の途中で、テレビも綺麗に写らなくなっちゃうし、ビデオを借りて、以前から観たかった崔洋一監督・ビートたけし主演の「血と骨」を観た。
これはナカナカ面白いというか、ド迫力ですね。
ビートたけしは身体を張っています。
理由は良くわからないんですが、好きです。
第2次大戦前に韓国のサイシュウ島から単身大阪にやってきたド迫力の+トンデモナク荒々しい+血も涙もない「おやっさん」と彼に絶対服従を強いられた家族とオンナ達と同胞のかなり壮絶な恨み節な物語。
おぼろげな記憶と伝説によると博愛主義ではなかったかと思われる「おやっさん」と呼ばれていた祖父の末裔であるJIJIには、エゲツナク非情な世界ではあるけれど、「おやっさん」という響きには惹かれますわねえ。
裸一貫というか、自らの腕力と暴力と胆力と才覚のみを駆使して、やり方の是非(絶対非ですけど)は別として、人を懐柔しながら、脅しながら、好き放題生きていく様と、自己反省のなさには、感動に近いものを感じます。
ゴメンネぇ~とか、すみませんねぇ~と口先だけで言ってもらったところでですね...。実質的に悪い奴、悪い事は、迷惑なわけでもあり、ストレートに悪い奴を貫いて頂いた方が、気持ちがいいかもしれません。それにしてもスゴイです。 (原作=小説はもっと凄いらしい。)
愛人を引き取る(?)・看取る(?)ところなんぞには、不気味な男気を感じちゃったりもしました。
主人公は、在日朝鮮人の典型ではないだろうけど、在日朝鮮人にとっての来日とは、第二次世界大戦とは、北朝鮮への帰還とは何なのか? くどくどとした説明はありませんが、関連のシーンもあります。
JIJIには、わかるとは言えないけれど、映画を観て短絡的なことを言うのは問題ですけれど、たかが「血と骨」されど「血と骨」。